この動画について
メインゲストは、『わくわく大家業のための空室対策のアイデアをすべてシェアします! 』と題して、株式会社キャムの代表取締役 越水隆裕(こしみず たかひろ) 氏にご登壇いただきました。
セミナー活動や塗装を中心としたカラーリングリフォーム 「カラマチ 39 」 のスタートや不動産情報交換会「不次会」、異業種情報交換会「コシガタリ」、ゴミ拾いボランティアの NPO 法人 グリーンバード「溝の口チーム」の立ち上げなど活発に活動されてきた越水さん。
今回は、「今すぐ出来る空室対策やまちづくり」など、ファッション業界で活躍されていた越水さん独自の行動やアイデアを全てオープンに語っていただきました。
メインゲストの越水隆裕さんが、懇親会会場でインタビューに答えてくださいました。ぜひコチラもご覧ください!!
第74回北海道大家塾は、イベント開催制限を遵守し、コロナ感染拡大防止対策を行なった会場セミナーには53名、You Tube ライブ(限定公開)の同時配信によるWEBセミナーには48名の計101名が参加の中で開催されました。
メインゲストは、『わくわく大家業のための空室対策のアイデアをすべてシェアします! 』と題して、株式会社キャムの代表取締役 越水隆裕(こしみず たかひろ)氏にご登壇いただきました。
セミナー活動や塗装を中心としたカラーリングリフォーム 「カラマチ 39 」 のスタートや不動産情報交換会「不次会」、異業種情報交換会「コシガタリ」、ゴミ拾いボランティアの NPO 法人 グリーンバード「溝の口チーム」の立ち上げなど活発に活動されてきた越水さん。
今回は、「今すぐ出来る空室対策やまちづくり」など、ファッション業界で活躍されていた越水さん独自の行動やアイデアを全てオープンに語っていただきました。
お役立ちセミナーでは、株式会社CBIT(シービット)ITソリューション部 セールスMS課 課長の 宮澤 聡(みやざわさとし)氏を講師としてお招きし、『 不動産経営をトータルサポートする会員制 WEB サービス! 』をテーマに、管理会社から紙で届く収支報告書の画像を送るだけで、お手元のスマホにデータ化された物件の収支状況や稼働状況が自動的に反映される、無料WEBサービス『ビズアナオーナー』の概要や賃貸経営のお悩み解決につながる、さまざまな機能をご紹介いただきました。
ミニセミナーでは、アマゾンジャパン合同会社 釣谷しりか様より、『マンションでの受け取りを置き配で便利に~Amazonの置き配サービスKey for Business』と題して、これまでオートロック付きマンションでは出来なかった入居者様不在時の置き配が、「配送アプリ」などの導入によって無料で利用でき、入居者様の満足度向上へつながる新サービスKey for Businessについてご紹介いただきました。
【サポートパートナーの企業紹介は】
・札幌市内・近郊の灯油販売No.1を目指すLPガス・灯油供給会社の小野寺燃料株式会社さん。
・「不動産賃貸業者仕入れ資金に強みを持っています。中古物件購入時の返済期間ついてご相談ください」とPRしていただいた北央信用組合さん。
・「女子力企画室Instagram1周年記念キャンペーン」を紹介された株式会社朝日リビングさん。
の3社に会場で紹介PRをしていただきました。
【メインゲスト】
講師紹介
越水 隆裕(Koshimizu Takahiro)
株式会社タクト 代表取締役
株式会社キャム 代表取締役
のくちのたね株式会社 取締役
賃貸UP-DATE実行委員会 代表
不動産実務検定一級
(J-REC 日本不動産コミュニティー)
NPOグリーンバード
greenbird溝ノ口チーム リーダー
○ kosimizutakahiro.com
https://koshimizutakahiro.com/colmachi39/
○ わくわく賃貸住宅マーケット創造計画
○ You Tube
2003年
⽗の会社・㈱キャムにてロンドン、パリ、ミラノを中⼼に買い付けた商品の卸、販売をスタート。
同時に⽗名義の賃貸物件5棟66室の不動産管理もスタートしました。
⼆⾜の草鞋を履き、紆余曲折ありながら多くの新たな企画を⽴ち上げてきました。
2014年
⼤家としてのセミナー活動や塗装を中⼼としたカラーリングリフォームをスタート
2015年
異業種情報交換会「コシガタリ」を立ち上げる。
2016年
「グリーンバード溝の⼝チーム」を⽴ち上げリーダーとして活動をスタート
2017年
溝ノ⼝にある築90年の建物の再利⽤プロジェクト「nokutica溝ノ⼝」の⽴ち上げのため設⽴した会社「のくちのたね株式会社」の取締役に就任。
多くの⼈と関わりを持ちながらたくさんのことに取り組めることはとても幸せです。
⼈の役に⽴つこと、そして⼈にワクワクを感じていただけるように⽇々楽しいコトを考えています。
『わくわく大家業のための空室対策のアイデアをすべてシェアします! 』
二代目の地主系大家さんで、しかも異色の経歴をお持ちの越水さん。
お祖父様の他界がきっかけとなり、27歳の時にアパレルのお仕事に加え、大家業も手掛け始めました。
最初は地主系の大家さんにありがちな「物件を持っていたら入居者は入る」という感覚があったため、
当時をふり返ると「自分からは全然動かず、適当な大家業でした」と自ら語るほど、
物件の管理や入居者募集などの大家業に関しても全く積極的に動こうとしなかったそうです。
転機となったのは、36歳になった2014年。
その年の2月、退去届が一日で12件来たという事件が起こりました。
この時、すでに決まっていた退去が4件。
合計すると1か月で16件の退去者が一気に出る事態となってしまいました。
5棟66室の物件を管理する大家としてこの退去数は経営的にも大きな問題です。
いったい、どうしたら良いのか?
何もやってこなかった大家業について、当時の越水さんには何の情報もありませんでした。
名義人であるお父様とも険悪になり、「物件、全部売ってこい!」「わかったよ!」という口論にまでなりましたが、実際は物件のローンもあり、その返済のために就職をするにしても月150万円の給料が出る仕事でなければ払いきれないという、非現実的な状況。
当然、そんな仕事が見つかるはずもありませんでした。
そんな窮地の中、苦肉の策として越水さんが取り組み始めたのが、所有する物件のお部屋に対するカラーリングリフォームとステージングでした。
今回の大家塾セミナーでは、越水さん自身にとっても最長となる150分のセミナーで
1.カラーリングリフォーム&ステージング
2.コミュニケーション
3.まちづくり
という大家業における3本柱を、具体的な取り組みやアイデアの発想とともにお話いただきました。
1.カラーリングリフォーム&ステージング
計16件の退去が出た後、新たな入居者を募集するため、「まずは募集に向けたお部屋のリフォームから始めよう。」危機感からそう考えた越水さんでしたが、当時は消費税が8%になることを控え空前の新築バブルの年となっていました。
壁のクロス張り替えやお部屋の修繕をクロス屋さんや大工さんに依頼しても2月の時点で「5月末以降であれば、対応できます」という返事しか返ってきません。
「さすがに3か月も空けておけないよ…」
そう思い、自ら退去された部屋の1室を見にいくと、ヤニだらけの壁が目につきました。
「クロスの張替は5月31日になると言われても自分で壁を塗るという方法はある」と考えた越水さんは白い塗料を一斗缶で購入し、自ら壁を塗り始めました。
初めはヤニのシミや汚れを消すために白一色へ塗り替えましたが、2回目になるとアパレル業で磨いてきた色彩感覚が働き始め、白以外の色も差し込みたくなってきました。
そして10部屋目ぐらいになると、ビビットでカラフルな4色、5色のカラーペイントでお部屋をリノベーションをすることが増えてきました。
どんな築古物件でも色を入れると、築年数の跡が消えていくことが実感できたからです。
そうして、所有する物件のお部屋がどんどんカラフルになっていった結果、生まれたのがカラーリングリフォーム「カラマチ39」でした。
「カラマチ39」リノベーション事例
https://koshimizutakahiro.com/colmachi39/
また、アパレルのお仕事を通じて雑貨を取り扱う仕事をされた経験は、物件のステージングで活かすことができました。
内見会で入居希望者に、よりお部屋に興味を持ってもらえるようなインテリアや空間演出といったステージングも最初は「雑貨の在庫が余っていたからそれを置いていこう」という発想から始まったそうです。
その後「物件をしっかり喜ばれる商品にしていこう」と考え始めました。
「いかに選ばれる物件になるか」と考えた時越水さんは、このカラーリングリフォームとステージングから「満室経営」と「家賃を上げられる部屋にする」という目的に向け、現在も物件のリノベーションには以下のような考えの基、おこなっているそうです。
POINT.1 白からの脱却で、印象に残る部屋に
部屋から白のカラーを消そうと思いました。
なぜなら、同じエリアの競合物件は、9割が白のカラーを使うからです。
こんなカラフルな部屋は無い。無いなら、チャレンジすべき。
チャレンジした結果、比較される相場から抜けられる。
もし比較された時も、勝たないと内見にならない。
人と違う色や床材を使うのがポイントです。
たとえば「まずは水回りで勝負」。
水回りの空間は狭いので、カラーや柄の壁紙でも勝負できる。
POINT.2 道南杉を活用した壁で、収納力もアップ
函館の林業を行なう会社さんを通じて知った道南杉。
越水さんのこだわりは、その杉の木の端材をクロスの代わりに貼っている壁を大工さんに作ってもらうことでした。
この杉は木材が水分を含むため夏には形がゆがんだり経年劣化も起きる。
最初は大工さんたちが嫌がりました。
でも、この乱張りされた杉の木の壁だと、ステージングによって「物が掛けられる場所をDIYで作れる」ということが、内見の時から見て伝わるようになります。
安価な木材なので「入居者さんのDIYもどうぞ」「木の部分は塗ってもOK」「棚をつけてもOK」と言えます。また一見して分かるように、ステージングで棚もつけています。
結果的にDIYできる壁面収納となるため、収納が増えたことで家賃がアップできる。
POINT.3 ポップワーク
カラフルで斬新な発想が印象的な越水さんのリノベーションですが、一方で、入居者さんへの細やかな気配り、心配りが行き届いている点も聞き逃せないポイントです。
その一つが、この「ポップワーク」と呼ばれるお部屋の印象を残すための資料づくりや細やかな工夫です。
「入居者さんの気持ちになれば、部屋が洒落ているから「住もう」とはすぐ思わないのが普通です。
こんなに良いですよ!というデザインをサービスとしてきちんと伝えていくためには、
・間取り図に寸法を入れる。
今使っているソファーやテーブルも入れて使えるのか、カーテンの長さなどもきちんと考えてもらえるように間取り図は持ち帰りOKでお配りする。
・新居として暮らすこの街に、どういう施設や建物があるのか?物件の情報と合わせて周辺の街の情報も一目で伝わる資料も用意する。
平日の内見会は夕方以降、夜が多いです。そのため、街の印象が残らないケースがほとんど。
また不動屋さんはお客様を車で送迎するため、「どういうお店がある街なのか?」を内見の時も教えてくれないのが普通です。
内見時にお部屋の情報に加えて地域を知ってもらえる資料を渡す。または内見会で見てもらうお部屋の壁に地域の写真を貼るなども、お部屋を印象に残すためには大切な工夫です。
次々と斬新なアイデアを披露する越水さんですが新しいチャレンジに挑む時、やはり「最初は怖い」と思うそうです。そんな時に大切にしているのが、「出来上がったお部屋にプライドを持とう!」という考え方。
お部屋のリフォームだけでなく、もっとコミュニケーションを取ってみようか?
内見会の人数が少なかったら営業マンの人ともっと話してみようか?
など、「違う」ということを怖がらないでやってきました。
内見会で、印象に残す。家賃アップにつながる魅力を伝える。
まさにその方針を徹底して追求された結果が
・内見した後、印象に残るカラフルな部屋が生まれている
・おしゃれだけじゃ決まらないから、話題性やユーモアのあるステージングで内見での滞在時間を延ばす
・壁面収納や天井の格子、棚も増やす
・収納力アップで家賃アップ
というアイデアにつながっているように思います。
「こうした工夫は一括でリフォームするより費用が掛からない。アイデアで勝負です」
収納やポスト、スイッチプレートなどのデザインもリフォームのたびに変える。
洗面台のキャビネットや水栓も流行に合わせて新しいものを取り入れる。
こうした細かいところまでの気配りや目配りが、100人中1人でも気に入ってもらえる部屋づくりを恐れずに提供できている越水さんの経営につながっていることを実感しました。
また、セミナーの中で何度も繰り返し語られていたのが、『新しく一歩踏み出す勇気』です。
大家業は、素敵な生活を提供する業であってほしい。
家を貸すのではなく、生活を貸す大家さんが増えてほしい。
2.コミュニケーション
・ターゲットの年代に合った部屋作りのため、不動産屋さんの20代女性女性営業マンとリフォーム
コミュニケーションはアイデアを生む
・部屋の鍵にキーホールダーを付けてプレゼント
管理会社と入居者さんのコミュニケーションにも役立つ
・対面だけがコミュニケーションではない
LINE活用や植栽の工夫
・なぜ、地元のお野菜を入居者に配るのか?
地元川崎の野菜を知って好きになってもらいたい。珍しい食べ方の質問などSNSに届く。
・「笑顔特約」契約書にも「笑顔で挨拶してください」と記載。
滞納やクレームが起こりにくくなる
・大家さんには必須!「51:49のコミュニケーション術」
51%は大家さん。入居して欲しいからといって50:50大家さんが弱くなってしまってはダメ!
3.まちづくり
・地元の飲食店18店舗と連携して、1000円でベロベロになる企画1000BERO(ベロ)を企画
・溝ノ口にある築90年の建物の再利用プロジェクト「nokutica溝ノ口」を立ち上げ
・少年サッカー大会やプロを目指すダンサーたちの応援企画
・異業種交流会「コシガタリ」を地元で開催
といった様々な事例や企画もまた、「越水さんの考える賃貸経営にとって欠かせない、大切な取り組みである」という一貫性にもとづいて、行われている内容でした。
「物件は全て自主管理」と語る越水さんに対し、質疑応答の時間には参加者からの『仲介会社さんとのお付き合いや客付け』についての質問にも、現状を率直にお話し頂けました。
「大家さんは家を貸す仕事ではなく、暮らしを提供するお仕事です」
「大家さんは、管理会社とタッグを組んで暮らしを提供する仕事をしてほしい」と語る越水さん。
至るところに様々なアイデアのお話が散りばめられた今回の大家塾セミナーは、後日、何度も視聴し直したくなるほど参考になるエピソードが豊富な内容でした。
塾長 原田の感想
メイン講師の越水さんは150分もの長時間のセミナーでありましたが、その長さを感じさせない、非常に学びのあるセミナーでしたね。
最初はカラーリフォームを駆使したアイデア一杯の空室対策(満室対策)のお話でした。
2代目大家として、写真から受ける印象とは全く違い(笑)、真面目に賃貸経営を考え抜いて、様々な事をチャレンジしてきたその内容は本当に勉強になりました。
人と違うことを気にしないで、カラーリフォームを駆使しラグジュアリーな部屋づくりをしています。
越水さんのいうラグジュアリーとはデザイナーが用意したものを気に入って購入したり、住んだり、体験することです。
車で言えば、ベンツ!!ではなく、ロールス・ロイスやフェラーリに通じます。
お客様のニーズからの発想ではなく、デザイナーがコンセプトを考えて、その世界観に共感する人たちが商品を選ぶ。勇気のいる事ですが、100人が良いと言うのではなく、100人中1人でも気に入ってもらえる部屋づくりを行っていてそれを恐れずに提供しています。
いたるところに、様々なアイデアが散りばめられたその内容は、もう一度セミナーを見たいものですね。
次にコミュニケーション術。
51:49のコミュニケーション術は、大家業だけではなく、仕事やチームづくりでも大変学びのある内容でした。また入居者さんへ用意した、間取り図やPOPなどにもとても工夫がしてあり、すぐ真似をできると思います!
それもこれも、「印象に残す。笑いにつながる飾り」を意識して、そこでコミュニケーションを取っているんだと思いました。「笑顔特約」は是非とも取り入れたいですね。
最後にまちづくりについてお話がありました。
「まちづくり」は、「根を張って生きていくと決めた人の覚悟」と言っていましたが、まさにそうだと思います。何代にも渡ってそこで生きている、地主さん、大家さんは自身の満室経営のためにもこういった高い視点や志をもっていると思います!
最後にお話していた「大家さんは家を貸す仕事ではなく暮らしを提供するお仕事」であるという言葉には大変感銘を受けました。
こういった大家さんがその地域で増えることによって地域の盛り上がりが生まれてきます。
私のような、落下傘候補の様に自分の生まれに関係ないエリアに投資する多くの大家さんもいますが、
自分が投資したエリアは縁があってその場所になったと思い、出来ることを行ってまいりましょう。
自身の物件にどんなテナント入れたら地域の方が喜ぶのか?
物件をきれいに保つだけでも地域貢献です。
アパートが良くなれば、町内会が良くなり街が良くなります。
そんな気概を持って大家業に当たりたいと思ったセミナーでした!
開催記録
●日 時:2022年5月28日(土)
13:30-18:30
●参加人数: 101名(会場参加:53名、WEB参加:48名)
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