司法書士のお仕事!~上手な司法書士の活用法♪

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この動画について

お役立ちセミナーでは大西正啓司法書士事務所 大西 正啓 氏を講師としてお招きし、『いざという時に役立つ法律知識』をテーマに、「不動産登記」や「法人化にともなう登記業務」に加え、家賃滞納者の対処法や手続きの流れなど、実例を交えて賃貸経営に直結する内容をお話いただきました。


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配布資料はこちら

配布資料は第一部第二部で分かれております。

第二部の資料は【セミナー資料】と【参考資料】がございます。


第72回北海道大家塾
原田塾長と講師の竹原正年さん・大西正啓さん
北海道大家塾
一般財団法人日本不動産コミュニティー 認定勉強会

 第72回北海道大家塾は、イベント開催制限を遵守し、札幌駅最寄りの北農健保会館に会場を設け、コロナ感染拡大防止対策を行なった会場セミナーには46名、You Tube ライブ(限定公開)の同時配信によるWEBセミナーには76名の計122名が参加の中で開催されました。

 

 『お役立ちセミナー』では大西正啓司法書士事務所 大西 正啓 氏を講師としてお招きし、『いざという時に役立つ法律知識』をテーマに、「不動産登記」や「法人化にともなう登記業務」に加え、家賃滞納者の対処法や手続きの流れなど、実例を交えて賃貸経営に直結する内容をお話いただきました。

このセミナーを通じて、「実は大家さんの頼れる味方!」という観点から改めて、司法書士という専門家を北海道大家塾の会員に知っていただく機会となりました。

 

また今回はミニセミナーとして、税理士法人エンカレッジ 中田事務所中田浩貴氏を講師にお招きし、令和4年1月1日から施行された「電子帳簿保存法改正」についてお話いただいた後、サポートパートナーブースもお願いしました。

 

そして、今回のメインゲストには「千歳のトランプ」こと有限会社なごみ地所 代表取締役 竹原 正年 氏にご登壇いただき、「ドン・竹原流 不動産経営術~ファッション業界から、50歳での不動産業界への転身!!」と題して、50歳でファッション業界から不動産業界へ転身されたという異色のご経歴をはじめ、リーマンショックがきっかけで独立、今ではJ-REC北海道支部の講師となり、また賃貸オーナーとして63戸を所有するほか、建築中の新築物件も2棟(12戸)あるという、現在の成功までのご経験と歩みをもとにした『竹原流不動産経営術』を「金融機関との付き合い方」や「収益物件の運営方法」「不動産投資を成功するには」といった具体的な経営ノウハウまで語っていただきました。

 

サポートパートナーの企業紹介は、不動産管理をメインに、差別化したリフォームから周辺マップやポップ作りなどきめ細かい所まで、物件の募募や空室対策を提案・サポートする満室プロジェクト株式会社さんに会場で紹介PRをしていただきました。

 

 今回もブースの横にはサポートパートナー企業のチラシやノベルティ等を並べて、来場者の方に自由にチラシを見ていただいたり、お持ち帰り出来るようにしました。

   

 当時の告知ページはこちらです。

第72回北海道大家塾 セミナー風景
有限会社なごみ地所 竹原正年 氏
大西正啓司法書士事務所 大西正啓氏

満室プロジェクト 企業紹介
税理士法人エンカレッジ 中田浩貴氏によるミニセミナー

塾長 原田哲也
司会のオーナーズビジョン 高瀬


【お役立ちセミナー

講師紹介

大西正啓司法書士事務所 大西正啓氏

大西 正啓(Oonishi Masahiro)

 

 大西正啓司法書士事務所 代表

 

 

○ 大西正啓司法書士事務所

https://www.ohnishioffice.net/

 

 昭和42年 札幌市生まれ

 平成3年 北海学園大学法学部卒業

 

卒業後、2年後の司法書士資格取得を目指し、東京リーガルマインド高田馬場校に入校。

目標としていた平成5年の司法書士試験に失敗し、大きな挫折を味わう。

その後、司法書士事務所に勤務しながら資格取得のための勉強を続け、平成7年に司法書士試験に合格。

平成10年4月より東区のマンション一室にて独立開業。

平成15年3月に現在の栄町メディカルビル7階に事務所を移転。

 

趣味:将棋(2段)・ゴルフ(まだ初心者です。) 

   


司法書士のお仕事!~上手な司法書士の活用法♪ 』

 

大西正啓司法書士事務所 大西正啓氏
大西正啓司法書士事務所 大西正啓氏


お役立ちセミナー 講師資料
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お役立ちセミナー 講師資料 
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お役立ちセミナー 講師資料 
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お役立ちセミナー 講師資料 
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二段という段位を持つ趣味の将棋も、一日中でも続けられるほど好きとのことで、

 

「将棋もまた相手の気持ちや、『相手が何を考えているのかな?』と考えて自分が答えていく、という点が今の仕事にも通じる部分があるのかな、と考えています」

 

という思いから、今は札幌司法書士 将棋同好会にも在籍し、コロナ前までは月に1回の研究会と毎年、大会に出場、現在は日本将棋連盟のソフトで日々研鑽を積まれている大西先生。

 

「資格を取りたいな、と思って勉強に専念するため東京へ行き、2年後に法律の仕事である『裁判所 事務官任用試験』を受験しましたが合格できず、その時は失意のどん底に陥りました」

 

その後、司法書士事務所に勤務しながら資格取得のための勉強を続け、平成7年、司法書士試験に合格された大西さん。その3年後にマンションの一室にて独立開業され、平成15年に今のオフィスがあるビルへ移転して事務所を開かれました。

 

 

 その大西さんが司法書士の仕事を志されたのもまた、「法律の専門家だが、弁護士より身近な相談役になろう!」と考えたから、とのことでした。

 

司法書士は、法務省管轄の役所(主に法務局)に提出する書類の作成およびその提出など、全般を行う職種です。

 

また単に手続きを進めるだけでなく、依頼者から「法律に関する相談」を受けることも多く、「不動産登記」や「商業登記(法人設立など)」、供託、裁判事務など関する法律相談をすることが出来る国家資格でもあります。

 

司法書士の誕生はおよそ150年前の明治5年。現代にいたるまでの長い歴史の中で社会の仕組みや時代も変化し、その影響で法人をはじめ変化する組織の体制に対応するため、司法書士の業務内容もより多様化しているとのことでした。

 

今回の北海道大家塾セミナーでは、多岐にわたる司法書士の業務の中から「不動産登記」「法人の設立」「家賃滞納者への対処法」といった賃貸経営に直結する『いざという時に役に立つ法律の知識』というテーマで大西さんにお話いただきました。

 

 

【不動産登記について】

登記の手続きが必要なのは、主に

売買、相続など主に不動産の所有者が変わった時(所有権移転 登記)

建物を新築した時(所有権保存 登記)

住所を変更した時(登記名義人表示変更登記)

・他は、抵当権設定 登記、抹消登記

などの場合となります。

 

<実際にあった不動産取引の怖い話>

2017年に起きた東京都品川区 五反田駅から徒歩3分の旅館の底地取引をめぐる巨大詐欺事件。

約70億円の売買代金の大半である55億円を日本のハウスメーカー御三家の一つが詐取されたという事件がありました。

 

◆POINT◆

この事件では、地面師と呼ばれる詐欺グループが『直接の取引では、うまくいかない』と考え、中間の買主として I社という企業を立て、直接の取引相手にしたという経緯があります。

 

『自分が最終的な買主ではなく、またすぐ売却したい』と考える時、多くの方はよく「中間省略」というお話されますが、実は法務局では、この「中間省略登記」は認めていません。

 

「今は良いんだよね?」と勘違いされる方も多いですが、本当は第三者のためにする契約であり、「最終的な買主でなくでも契約できる」、「できない」という見解は司法書士の中でも分かれています。

 

不動産売買の取引は、不動産オーナーご自身で行われるよりも司法書士に頼まれた方が安全です。なぜなら、責任の所在も司法書士となるからです。

 

 特に、本人申請は気を付けましょう。

よく買主さんが「登記も自分でやるから」とおっしゃるケースもありますが、この場合はまず『登記に必要な書類が全て揃っているのか?』『売買手続きが取れるのか?』をしっかりと確認しなくてはいけません。

 

もし、個人間で売買契約の話がまとまっていれば、より確実で安全な取引のために、司法書士の方でも契約書などの必要資料を作成してもらえます。

手数料も無く、あまり経費が掛からない形で準備できますので、ぜひ覚えておいてください。

 

 

【商業登記について】

・会社に関わる「重要な事項の記録」を行なう時

(具体的には会社設立、商号・目的・役員変更、本店移転の時 など)

 

◆POINT◆

1.どんな時に法人化が必要か?

ある程度の年収になった時が、法人化を検討されるタイミングだと思います。

一つの基準ですが、純利益で約800万円ほどになった時には法人化するメリットが生まれます。

課税率の観点から考えると、ある程度の高い年収(収益)に対しては法人化によって課税される「法人税」の方が「個人事業税」よりも税率が低くなるからです。

 

2.法人設立を検討する際のポイント

法人設立を行なう場合、一般的には株式会社と合同会社のどちらかとなります。それぞれ法人として担うべき責任範囲も異なりますが、『株式会社でスタート』と『合同会社でスタート後、株式会社へ変更』 では、実は後者の方が費用が安くなります。

その理由は、以下の通り「法人設立費用」に違いがあるからです。

 

<法人設立費用の目安>

(1)株式会社 設立を自分で申請

登録免許税 15万円+定款認証(印紙代4万円+公証役場の定款認証51,000円)=24.1万円

 

(2)司法書士に依頼して、株式会社設立  ※手数料は司法書士ごとに幅あり、要相談

登録免許税 15万円+定款認証(公証役場の定款認証51,000円のみ)+手数料7.9万円=28万円

 

(3)合同会社 設立を自分で申請

登録免許税 6万円+定款認証0円(不要)=6万円

 

(4)司法書士に依頼して、合同会社設立  ※手数料は目安となります

登録免許税 6万円+定款認証0円(不要)+手数料6万円=12万円

 

 

【成年後見に関する業務】

・成年後見制度とは 認知症、知的障害、精神障害などの理由で判断能力の不十分な方々を法的に保護し、支援する制度を受け持つ業務です。

 

 

【裁判に関する業務】

平成15年より、司法書士も裁判に関する業務を行うことができるようになりました。『認定考査』と呼ばれる試験に合格する必要がありますが、も平成16年に試験を受けて、裁判に関する業務を行うことができます。

 

簡易裁判所で取り扱われる一定の民事事件(訴訟の目的となる物の価額が140万円を超えない請求事件)等については、弁護士と同様、司法書士が当事者の代理人となって業務を行うことができます。

 

◆POINT1◆

・家賃滞納者への対処法(家賃滞納による、建物の明け渡し訴訟)

明け渡し訴訟の場合は、訴える請求金額がお部屋の面積、つまり建物の固定資産評価額におけるお部屋の専有部分が「訴訟額」となります。言い換えると、「滞納額ではない」ということです。

滞納額については「滞納額への訴訟」という別の訴訟となります。

 

また、司法書士にとっては3LDKの広いマンションなどは、訴訟額が140万円を超えてしまい司法書士が取り扱えないケースがあります。

 

ここでは訴訟・裁判にともなう重要なポイントを、大西さんご自身が担当されたケースをもとに「建物の明け渡し訴訟」から「判決言い渡し」、最終的な「強制執行」までを一連の流れとしても、解説いただきました。

 

その他、セミナーの中では『賃貸経営に役立つ 登記の基礎知識』というテーマで具体的に実際の登記簿を見ながら、特にポイントとなる項目も詳しく解説していただきました。

 

◆POINT2◆

「表題部」や「権利部」については、特に「権利部」に記載された内容をしっかり確認してください。万が一、確認漏れがあると、「差し押さえが入っている物件を買っちゃった!」ということにもなってしまいますので、このあたりは司法書士に相談してしていただければと思います」

 

『抵当権』と『根抵当権』の違いですが、抵当権は、融資を一回受けて、その借入は幾ら?

利息や債権はいくら?ということが書かれています。

 

一方で根抵当権は、賃貸オーナーの皆さんのように取引がずっと続く場合、一回完済してしまうと抵当権が

抹消してしまい、新たに抵当権の設定が必要になってしまうため、根抵当権で繰り返し取引をすることが多いというのが抵当権との違いです。

 

地番の確認はブルーマップなど情報検索サービスもありますが法務局に電話して、問い合わせした方が早いです。

 

今、大西正啓 司法書士事務所では登記手続全般(不動産登記、法人設立登記等法人登記)が業務の中心とのことですが、大西さんはご自身の中にある「手続きを通じてお客様の想いに寄り添う司法書士でありたい」という思いから日々、さまざまなご相談を受けられているそうです。

 

「帯広の大家なんですが、帯広にも来ていただけますか?」

会場セミナーに参加した大家塾会員のこんな質問にも、

「帯広裁判所の管轄になりますし、もし必要であればつながりのある帯広の司法書士をご紹介しますよ」

と笑顔で答えられる大西さん。

 

『ご依頼の内容によっては司法書士の業務の範疇を超えてしまう場合もありますが、そんな場合でも他業種の専門家の紹介などを通じて、解決に導けるよう努力してまいります』

 

北海道大家塾のサポートパートナー企業として、ご自身の司法書士事務所の紹介文に書かれている通りに答える姿からも、法律の分野でありながら、「相談しやすい身近な存在」であるということ、

司法書士という専門家が「実は大家さんの頼れる味方です!」ということを、改めて北海道大家塾の会員に知っていただく機会となりました。

 


塾長 原田の感想

 

大西先生のお話はコンパクトで学びが多い内容でしたね。

誠実なお話の姿勢からも、業務への誠実さが伺われたと思います。

 

内容については不動産登記の基本知識知識、ハウスメーカーの地面師詐欺事件法人登記に関しても株式会社、合同会社の説明から合同会社→株式会社への変更のほうが実は手数料が安い事など知らなかった事が多かったですね。

 

そして一番反響が大きかったのが、司法書士が140万円を超えない簡易裁判所の請求事件について弁護士と同じように裁判の代理人になれることでした。

しかも費用は弁護士さんと比べると非常に少額でできます。

 

もちろん事案の内容、難易度によってどちらにご依頼するか別れますが、事例のような夜逃げの場合の建物明渡訴訟などは争う点なども少なく、調査報告を積み重ねるだけなので司法書士の先生にご依頼しても良いと思いました!

 

開催記録

 

●日 時:2022年1月29日(土) 

     13:30-18:00

 

●参加人数: 122名(会場参加:46名、WEB参加:76名)

 

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